展覧会 ///
(略称:S×F@A)
www.sfa-exhibition.com
「縮小する都市に未来はあるか?」
20世紀は世界規模で郊外への市街地の拡大、都心再開発による高度利用などが進められた時代でした。このような拡大と膨張を前提とする方法論は、環境問題と人口の縮小を抱える現代社会では無効になりつつあり、既に出来ているストックの維持すら困難になってきています。居住と社会活動を支える物的環境資本の質を維持し、歴史・文化・地域性を継承発展させるために、新たな技術の体系とビジョンが今、必要とされています。
ベルリンを拠点とするフィリップ・オズワルトは、世界の「縮小する」都市の実態に着目し、「shrinking cities」と名付けられた展覧会を2005年から欧米各地で開催し、研究者やデザイナーとともに調査・分析、芸術による表現、出版活動を通して問題を多角的に捉え、さらには専門を超えた多くの人々に問題の深刻さを訴えかけてきました。彼のプロジェクトは、‘成長する展示’ともいうべき考えに基づいたものであり、東京展では函館をとりあげ、現地の賛同者の協力を得て調査した成果が新たに加えられます。
一方、東京を拠点に発信を続ける大野秀敏が都市を対象とした長年の研究・デザイン活動を集約した「fibercity」は、今年9月に出版され話題を呼んでいます。これは人口減少の時代に突入し、少子高齢化が進行する日本の都市の衰退に警鐘をならすのみならず、東京を中心とした首都圏を持続可能な都市へと再編させる、具体的なデザインの戦略を提案しています。これは江戸から受け継がれた都市構造や既存の都市ストックを活用し、「縮小」の時代に最少の介入で都市を存続させる計画のパラダイムをビジュアルに提示するプロジェクトです。都市の大きなビジョンが語られることが無くなって久しい日本ではこれは貴重な提案と言えます。
「shrinking cities × fibercity@ akihabara」展は、都市の未来をめぐる東西二つの視点を、模型やテキスト、映像作品やインタラクティブなメディアにより紹介します。また本企画は展示することに留まらず、同時にこの場を討論の‘広場’にしようという実験的試みを行います。会場に設けられたフォーラムでは会期中随時ワイン・インを行い、建築・都市の専門家と学生、行政、企業、地域の人々が、自らの提案をたずさえ幅広く集います。本企画は「縮小」をめぐって、新たな時代の哲学、技術・デザインを議論し、都市と環境に対する新たな知と芸術のあり方を問い直す野心的な試みです。
S×F@A組織委員会
大垣眞一郎(委員長)+大野秀敏+フィリップ・オズワルト+日高仁+山代悟+北沢猛+馬場正尊+木下庸子+渡辺保史+三谷徹+小林正美+宇野求+太田浩史
S×F@A実行委員会
大野秀敏(委員長)+三宅理一+フィリップ・オズワルト+河瀬行生+日高仁+森田伸子+松下幸司+森正史+稲光奈弥+本間健太郎+北雄介+北島祐二+池田健太郎+大野友資+佐藤圭奈+佐屋香織+谷口晋平+中西祐輔+三井嶺+三好礼益+森山一+奥山枝里
プレス用インフォメーション
■ 展覧会 「shrinking cities × fibercity @ akihabara」
縮小する都市に未来はあるか? 「Is there a future beyond shrinking?」
趣旨:
この度、ベルリンを拠点とするフィリップ・オズワルト氏が企画し、欧州で大きな関心を集めた展覧会「shrinking cities」と、大野秀敏氏が縮小の時代の都市の未来像を提案する「fibercity」の二つの展覧会の合同展覧会『shrinking cities × fibercity @ akihabara』を秋葉原UDX内AKIBA_SQUAREで開催することになりました。この展覧会は、21世紀のおかれている状況を「縮小」で捉え、都市と建築に関するパラダイムを構築する必要性を訴えています。
会期: 2007年1月28日(日)~2月18日(日)
会場: AKIBA_SQUARE(秋葉原UDX2F) www.akiba-square.jp
開館時間: 11:00~20:00(月~木)
11:00~21:00(金)
11:00~19:00(土日祝)
入場料: 無料
主催: S×F@A実行委員会
共催: 東京大学21世紀COE「都市空間の持続再生学の創出」
ドイツ連邦文化財団 Kulturstiftung des Bundes、AkiDeCo
後援: 日本建築学会、日本都市計画学会、住宅総合研究財団、千代田区、
東京ドイツ文化センター(予定)、秋葉原電気街振興会、秋葉原再開発協議会
UDCK/柏の葉アーバンデザインセンター
協賛: NTT都市開発、ダイビル、鹿島建設、クロスフィールドマネジメント、東京ガス、
能村膜構造技術振興財団、トステム建材産業振興財団、Yamagiwa(予定)、
日本航空(予定)
□ 関連企画 PopulouSCAPE
■ 国際シンポジウム
縮小する都市に未来はあるか? 「Is there a future beyond shrinking?」
趣旨:
shrinking cities ×fibercity @ akihabaraの一貫として展覧会 と連動して、国際シンポジウムを東大本郷キャンパスで行います。都市の縮小の現実をレポートする 「Shrinking Cities」の企画者フィリップ・オズワルトと 縮小する首都圏の未来像を提案する大野秀敏が、都市デザインの前線で仕掛け続ける論客蓑原敬氏と建築史学をベースに世界の都市デザインと建築シーン を挑発し続ける三宅理一氏の行動派を迎え、21世紀の都市を規定する「縮小」を巡って討論します。 21世紀の都市と建築の未来を思考する人全てを刺激する、実践的でかつ国際的視野にたった議論が期待されます。
日時: 2007年2月11日(日)13:30~18:30(開場 13:00)
会場: 東京大学本郷キャンパス工学部新2号館
東京都文京区本郷7-3-1(http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_18_j.html)
参加費: 1000円
事前申込: S×F@A実行委員会
E-mail:info@sfa-exhibition.com FAX:03-5467-2646
プログラム:
13:00 開場
13:30~13:40 開会 趣旨説明 河瀬行生(S×F@A実行委員会)
13:40~14:10 基調講演1 フィリップ・オズワルト(Shrinking Cities Office代表)
14:10~14:40 基調講演2 大野秀敏(東京大学大学院教授)
14:40~14:50 休憩
14:50~17:00 パネルディスカッション
モデレーター: 三宅理一(慶應義塾大学大学院教授)
パネリスト: 蓑原敬(都市プランナー)、大野秀敏(東京大学大学院教授)、
フィリップ・オズワルト(Shrinking Cities Office代表)
17:00~17:10 閉会の挨拶 河瀬行生(S×F@A実行委員会)
17:15~18:30 レセプションパーティ
■ トーク・イン(Talk-in)
縮小する都市の未来を語る
趣旨:
私達は、今回のイベントを、都市の未来を考えるきっかけにしたいと思っています。それゆえ、トーク・イン(Talk-in)は、今回のイベントの重要な構成要素です。展覧会が提起する「縮小する都市」の未来について、建築と都市の環境に積極的に関わる第一線の行動派が集まり、未来に向けての提案を持ち寄り、意見を交換します。トーク・イン(Talk-in)はAKIBA_SQUAREの展覧会と同じ空間で行います。展覧会の会期中の毎週末、9回のセッションを開催します。各回に設定されたテーマと関係のある提案を毎回9名が発表します。発表者の半分は公募により、皆でワイワイがやがや議論するという雰囲気です。会場には、カフェテーブルと椅子を40席ほど設けたいと思います。
ここでの議論の内容は、まとめて後日出版(仮題『縮小する都市に未来はあるか』)する予定です。
日時: 2007年1月28日(日)、2月2日(金)、2月3日(土)、2月4日(日)、2月9日(金)、
2月10日(土)、2月16日(金)、2月17日(土)、2月18日(日)の9回
時間: 17:00~20:30(金)、14:00~17:30(土、日)
会場: AKIBA_SQUARE(秋葉原UDX2F) www.akiba-square.jp
参加費: 1回/1000円、フリーパス(何回でも参加可能*)/3000円
*フリーパスでご参加の場合も、事前申込は必要です。
事前申込: S×F@A実行委員会
E-mail:info@sfa-exhibition.com FAX:03-5467-2646
テーマとモデレーター:
① 1月28日(日) 時間をデザインする:日高仁&山代悟(東京大学)
② 2月 2日(金) 都市の未来を描く:北沢猛(東京大学)
③ 2月 3日(土) 長生きする建築:馬場正尊(建築家)
④ 2月 4日(日) 住まいとコミュニティ:木下庸子(日本大学)
⑤ 2月 9日(金) コミュニティに根ざした情報デザイン:渡辺保史(智財創造ラボ)
⑥ 2月10日(土) 森と水:三谷徹(千葉大学)
⑦ 2月16日(金) 住民とまちをつくる:小林正美(明治大学)
⑧ 2月17日(土) 地域の力を引きだす:宇野求(千葉大学)
⑨ 2月18日(日) 街を楽しくするサービス:太田浩史(東京大学)